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原子、同位元素、放射壊変の解説

ファザール・ラナ

化学的にはっきりと識別できる物質の最小単位である原子のサイズは、おおよそ0.1〜0.2 nmです。1nm(ナノメーター)は、1mの10億分の1の長さです。三つの基本的な粒子が原子を構成しています。そのうちの二つである陽子と中性子は相互作用して、原子核を形成しています。電子が雲のようにその核を回っています。基本的に、原子の全体積はその電子雲で決まります。しかし、原子の質量のほとんどは、核にある陽子と中性子によってできています。

陽子は1個の正電荷を持ち、中性子は電荷を持ちません。このことは、原子核内にある陽子の数に等しい正電荷を原子核が持つということです。電子は負電荷を持っています。原子が電気的な中性を維持するためには、電子の数は陽子の数と等しくなければなりません。 原子核の周囲にある電子の数と配列はその原子の化学的性質を決定します。原子の電子構造は陽子の数によるので、陽子の数(原子番号)に依存することになります。例えば、19個の陽子を持つ原子はどれでもカリウム原子であり、37個の陽子を持つ原子はどれでもルビジウム原子であり、38個の陽子を持つ原子はどれでもストロンチウム原子です。陽子と中性子の総数(質量数)は原子の質量(原子質量)を決めます。

多くの場合、陽子の数は同じで、中性子の数が異なる原子が存在します。中性子の数の変化は、その原子の化学的な性質を変えないまま、原子質量を変化させます。例えば、カリウム39は19個の陽子と20個の中性子を持ち、カリウム40は19個の陽子と21個の中性子を持っています。どちらとも19個の陽子を持っているため、カリウム39とカリウム40は同じ化学的性質を持っています。カリウム40は、カリウム39よりも原子核内の中性子が1個多いので、1原子質量単位(amu)だけ重いのです。 このように、陽子の数が等しいが、中性子の数が異なる原子は、同位体と呼ばれます。カリウム39とカリウム40は、どちらともカリウムの同位体です。

陽子と中性子の数の組み合わせによっては、原子核は不安定になります。この不安定性が生じると、原子核は放射壊変という過程を経て、陽子と中性子の数の安定な組み合わせになるまで崩壊します。この壊変過程において、親の原子核は陽子を獲得するか、失うかします。こうして、新しい“娘”原子核ができます。例えば、カリウム40の原子核は不安定であるため、周囲の電子雲から電子を一つ受け取ります。この電子は陽子と結合し、中性子に変化します。陽子と中性子の数の総計は変化しないまま、原子番号が1つ減少します。こうして新たにできた娘原子は、18個の陽子と18個の電子と22個の中性子を持っています。18個の陽子を持つ原子はどれでもアルゴン原子です。この変化、あるいは“放射壊変”の過程は、親のカリウム原子の化学的性質を変え、アルゴンガスという娘原子を生成します。